古典と花と

私事で ここひと月あまり多忙を極めていました。

気づけば夏の名残の暑さも和らいで

 しのぎやすい風が朝夕 街中にも訪れるようになりました。

 

秋の可憐な野花が花をつける前に

夏の花が最後の命を精一杯咲かせています。

 

 

夏の空よりも青い露草は

早朝、朝露をふくんで咲いた花が

 昼にはしぼんでしまう小さな青い野花です。

 

その儚さから、万葉集の時代より

 多くの歌に詠まれてきました。

 

朝露に 咲きすさびたる 月草(露草のこと)の

  日くたつなへに 消ぬべく思ほゆ   【詠み人知らず】

 

 

 

また、露草は別名「蛍草」とも呼ばれます。

昔は、蛍を飼うとき 籠にこの草を入れたそうです。

 

蛍草のそのやさしさへ歩みをり  【加藤秋邨】

 

 

 

夏の花と言えば

ひまわりやサルビアなど、

 原色の元気な花を思い浮かべがちですが

古来日本人が好んだ花を知ると

  その人生観も思い起こせて、

古典の勉強も興味深く感じられるかもしれませんよ。

 

明日から10月

秋の野花を探すのも楽しみです。