数学は将来役に立つ?

鳥井です。

 

 

今から約2年前、

当時の中学3年生さんに訊かれました。

 

「三平方の定理なんて、実際何の役に立つの?」

 

まぁ

おおかたの数学や物理の公式は

面倒で面白くなくて、

仕方なく覚えるということも多いのかもね。

 

当時私にも

三平方の定理の具体例が思いつきませんでした。

 

ごめんね汗

 

 

 

昨日、夫が、ある建設現場の設計図から

部品を見積もる作業をしようとしたところ

「設計図がおかしい気がする」と言い出しました。

 

 

さあ、中3生以上の方は、図を見て一緒に考えてみてください。

 

 

通常、変電所や工場などの大きな建設物に配管する時は

壁面や地面に沿って、平行もしくは垂直に管を通すのがセオリーなんだそうです。

図でいうと、

F地点からD地点に管を通すなら、

F→E→A→D、という2か所折れ曲がった配管するということになります。

 

ところが、今回の仕様は

F→Dに、一直線に斜め配管をするという特殊な設計図になっています。

 

この図は立方体で、一辺は20m

 

さて、

何メートルの管を準備し、

F地点に取り付ける継ぎ手の角度は何度にしたらよいでしょう?

 

 

 

 

まず長さに関して

三平方の定理を用いて

①△EFHの斜辺FHの長さを求め

②△DHFの斜辺DFの長さを求めれば 簡単ですね。

√1200・・・およそ36.64m ということになります。

 

続いて継ぎ手の角度に関して

三角関数を用いて

△DHFについてCOSFを求めればいいので

√6/3・・・およそ0.8164 になります。

三角関数表より

35°<36°で、

およそ35度、と求められます。

 

 

もともと設計から回ってきた図面では

継ぎ手の角度がなぜか45度と表記されていたらしく

夫も「何かがおかしい。なんだろう?」とモヤモヤしたようです。

 

 

数学の公式でスッキリしましたね!

 

 

私も2年越しに

三平方の定理の具体例を皆さんにお伝えできることになって

スッキリしました!